京都会館整備 総工費110億円 京都市、想定上回る/京都新聞

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京都会館整備 総工費110億円 京都市、想定上回る

 京都市が2015年度内の開館を目指す京都会館左京区)の再整備計画で、総工費が約110億円に上る見通しであることが7日分かった。市は第1ホール建て替えと第2ホール、会議棟の改修に向けて4月から会館を閉鎖し、基本設計の策定を急いでいる。

 策定中の基本設計の骨子では、現在3階建て(高さ27・5メートル)の第1ホールを地上5階(高さ30〜31メートル)地下2階に建て替える。世界水準の総合舞台芸術が上演できるよう舞台の奥行きと高さを大幅に広げ、2千席以上の客席を維持する。

 また第1、第2ホールの舞台の高さをそろえて機材が搬入しやすいよう改善するほか、屋内で開場待ちできる空間として両ホールと会議棟をつなぐ共通ロビーも新たに設ける。第1ホール地下2階にはリハーサル室の機能を備えた多目的スタジオも設置する。

 市は建物の歴史的価値を継承するよう求めた専門家委員会の提言などを踏まえて基本設計を検討しており、総工費は当初想定していた約93億円をやや上回る見込み。建設期間は13年度から3年間を予定しており、市は本年度一般会計補正予算案で総工費約110億円の債務負担行為を設定した。

 市は今月中に基本設計を決定し、年内に実施設計と建設を担う事業者選定を行い、第1ホールの解体工事に着手する方針。

【 2012年05月07日 22時50分 】